哲学者=山崎行太郎ブログ『毒蛇山荘日記』

哲学者、文芸評論家。慶應義塾大学大学院(哲学)修了。元・東工大講師、元・埼玉大学講師。著書=『小林秀雄とベルグソン』『小説三島由紀夫事件』『それでも私は小沢一郎を断固支持する』『保守論壇亡国論』『ネット右翼亡国論』など。『マルクスとエンゲルス』を「月刊日本」に連載中。近刊予定に『佐藤優対談集』『柄谷行人とヘーゲルとマルクス』など。緊急連絡(レポート)は、メールフォームからお願いします。➡︎https://ws.formzu.net/fgen/S49964599

琉球新報と私。 琉球新報の「『沖縄ヘイト』の底流にあるもの」という連載企画で、コラムを書きました。ヘイトスピーチ論ですが、私は、ヘイトスピーチを批判すると同時に擁護しています。ヘイトスピーチを、ポリティカル・コレクトネスの観点から素朴に批判しても無意味である。ヘイトスピーチは、たとえ「悪」と批判されようが、それが、日本人の「超自我」となり、深く国民感情にまでなっている以上、単純には否定も論破も出来ない。それを批判し否定し論破するためには、それ相当の思想的深さと覚悟が必要だ。今の左派論壇にはそれはない。


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琉球新報と私。
琉球新報の「『沖縄ヘイト』の底流にあるもの」という連載企画で、コラムを書きました。ヘイトスピーチ論ですが、私は、ヘイトスピーチを批判すると同時に擁護しています。ヘイトスピーチを、ポリティカル・コレクトネスの観点から素朴に批判しても無意味である。



ヘイトスピーチ、あるいはヘイトスピーチ的なものとは、たとえ「悪」と批判されようが、それが、日本人の「超自我」となり、深く国民感情にまでなっている以上、単純には否定も論破も出来ない。それを批判し否定し論破するためには、それ相当の思想的深さと覚悟が必要だ。しかし、今の左派論壇にはそれはない。


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ヘイトスピーチ超自我国民感情
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ヘイトスピーチという問題が深刻になっている。「朝鮮人は帰れ」「朝鮮人は死ね」というようなものから、最近は、沖縄の米軍基地移設問題にまで波及し、「反米基地抗議行動の参加者は中国の工作員」とか「抗議行動参加者には金銭が支払われている」というようなものまで、ある。
最近のヘイトスピーチは、明らかに異常である。当然、許されるべきことではない。しかし、そうだからと言って、警察権力や法律を適用することによって取り締まることには、私は、反対である。以下に、私論を述べたい。

私見によれば、ヘイトスピーチは思想問題である。だから、批判するにせよ、肯定するにせよ、思想的レベルで対応すべきだと思う。
 ヘイトスピーチの起源は、保守論壇の沈滞と劣化、陳腐化にある。それまで保守論壇を支えてきた小林秀雄福田恒存三島由紀夫江藤淳等が、保守論壇から去ると、その後の空白地帯に、その間隙をぬうようにして登場してきた櫻井よしこ西部邁西尾幹二小林よしのり等、二流・三流の思想家やジャーナリスト、漫画家が、保守論壇を劣化させ、陳腐化させた。そして、劣化に劣化を重ねるうちに、そのあげくに、保守論壇は、今やヘイトスピーチネット右翼が横行する最低・最悪のレベルの思想的世界へと堕落してきた、というわけである。

しかし、保守論壇がかくも劣化し、幼児化したのは、保守論壇だけに責任があるわけではない。実は、保守論壇の劣化と陳腐化は、左翼論壇や左翼ジャーナリズムの劣化、沈滞化と連動してている。左翼論壇で惰眠をむさぼってきた左翼言論人の劣化もまたひどいと言わなければならない。
  最近のヘイトスピーチ問題が、迷走し、混迷に陥っているのは、ヘイトスピーチを批判し否定する側にも、つまり「ポリティカル・コレクトネス」(政治的正義)に凝り固まった「左翼」側にも問題がある、と私は考える。あまりにも単純素朴なレベルで、ヘイトスピーチを批判し、否定しているからだ。ヘイトスピーチは、思想的には低俗だが、左翼側の言論人が考えるように、そんなに単純なものだろか。
 左翼言論人は、ヘイトスピーチを論破できていないだけではなく、それを正当に理解もしていない。つまり、私見によれば、今、問われているのは、ヘイトスピーチの「存在論的必然性」という問題を、左翼側が、理解していないという点にある。
「一寸の虫にも五分の魂」というが、ヘイトスピーチにも「五分の魂」はある。つまり、ヘイトスピーチには、ある種の「思想的根拠」も「思想的必然性」もあるということである。
私は、近刊予定の『ネット右翼亡国論』という著書で、「ヘイトスピーチ」や「ネット右翼」について論じている。内容は「ネット右翼」の批判であると同時に「ネット右翼」の擁護である。私は、「ネット右翼」の中心人物の一人である「桜井誠」を、その出身地や亡母の経営していたスナックにまで取材し、侮蔑的論調で批判した『ネットと愛国』と、それを書いた「安田浩一」を徹底批判した。あまりにも思想的に低次元の差別的批判だったからだ。
何故、「ネット右翼」を擁護するのか。私は、「ネット右翼」や「ヘイトスピーチ」を単純に批判できないと思う。それは、近代日本が経験した急速な近代化と、その結果としての戦争と敗戦という日本民族や日本国家の根幹に関わる内在的な問題をはらんでいる。
 柄谷行人は、『憲法の無意識』で、戦後の平和憲法が、現在まで改正されることなく守られてきたのは、「もう戦争は二度としたくない」という「無意識の罪悪感」化した国民感情があり、その国民感情は後期フロイトの言う「超自我」化している、と言っている。それ故、長いこと保守勢力によって憲法改正が叫ばれてきて、国会の議席憲法改正可能な「三分の二」に達したにもかかわらず、改正できないのだ、と。

私は、ヘイトスピーチにも同じ様なことが言えるのではないかと思っている。ヘイトスピーチも、フロイド的「超自我」の問題と無縁ではない。
たとえば、韓国や中国を対象にしたヘイトスピーチは、明らかに「民族差別」である。「民族差別反対」という見地から批判し否定することはできる。しかし、そういう正論を繰り返すだけでは、問題は解決しない。
 なぜなら、そこには、日本民族や日本国家の「戦争」と「敗戦」の記憶が絡んでいる。つまり、日本民族の「集合的無意識」と化した「敗戦」という深い民族的コンプレックス(超自我)が複雑に絡んでいる。
 沖縄の米軍基地追放運動にも、フロイド的「超自我」の問題があると私は考える。沖縄県民だけでなく、沖縄県民を含む日本国民の多くの心の奥に、左翼や右翼・保守とは関係なく「反米軍感情」がある。私は、ここを重視すべきだと考える。反米軍基地闘争は、日本国民の「超自我」化した国民感情を無視した左翼的なポリティカル・コレクトネスだけでは、なんら解決も進展もないだろう。単に、儀式としての反対運動で終わるだろう。
 また私は、余計なお世話かもしれないが、沖縄県民は、安易に本土の日本人に、つまり「本土の左翼」に依存するべきではないと考える。こと、ここに至った以上、苦しいが、沖縄米軍基地問題沖縄県民が立ち上がるしかないと考える。それが沖縄のアイデンティティーであり、沖縄の自己決定権ということになると思う。

(続く)



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小池百合子と「国政研究会事件」。 小池百合子が、<<豊洲市場移転問題>>も解決できないうちから、今度は「国政」を語り出した。明らかに、<<豊洲市場移転問題>>を誤魔化すための「猫騙し」である。五輪会場事件から豊洲市場事件、今度は国政研究会事件というわけだ。まー、次から次へと、よくやるものだ。

小池百合子と「国政研究会事件」。
小池百合子が、<<豊洲市場移転問題>>も解決できないうちから、今度は「国政」を語り出した。明らかに、<<豊洲市場移転問題>>を誤魔化すための「猫騙し」である。五輪会場事件から豊洲市場事件、今度は国政研究会事件というわけだ。まー、次から次へと、よくやるものだ。


ところで一連の「小池百合子事件」を裏から煽動し、先導して、ファシズム国家総動員を画策しているのはテレビである。「そしてテレビが、日本を戦争へ導いた。」ということになると、私は予告する。


「小池劇場」「小池新党」などと、テレビは騒ぎ立てて、囃立てるが、私は、「小池百合子事件」と呼ぶべきだと思う。つまり、小池百合子をめぐる騒動は、小泉純一郎事件や橋下徹事件と同様に、一種の政治的スキャンダルであり、文字通り「小池百合子事件」に過ぎない。


ところで、小池は、尖閣諸島買上げ事件を指して、都知事のやることではない、それは国政レベルの話だろう、と言って、石原慎太郎批判を展開していたと記憶している。都知事は国政ではなく、都政に専念しろ、というわけだろう。


その小池百合子が、都知事のまま、「国政研究会」だというのだから、笑うほかはない。◯◯不一致もいいところとでも言うほかはない。私は、小池百合子が、国政に復帰しようが、女性初の総理大臣になろうが、別に興味はない。勝手にしてくれ、という感想しかない。


問題は、何処にあるか?テレビの政治漫談番組(たとえば「ひるおび!」や「ゴゴスマ」「ミヤネ屋」など)と結託したデマコギーとポピュリズムに依拠した煽動政治、大衆動員型のファシズム政治の可能性である。


小池百合子は、自民党の政治家だった頃は、平凡な、凡庸な政治家だった。東京都知事という独裁的権力を手にした途端に「怨念テロ政治家」に変貌した。次々と「スケープゴート」を作り出し、それをテレビを動員して、吊るし上げ、火祭りにあげて、溜飲を下げている。血に飢えた大衆は、その「政治的公開処刑」を、サーカスや闘牛を見るように興奮、感激している。


ヒトラーが、「ユダヤ人」「ユダヤ民族」というスケープゴートを作り出し、大衆動員型の恐怖政治、いわゆるナチズムを創造したことは、誰でも知っているが、小池百合子は、ヒトラーには比べるべきもない「小物」だが、「小物」だからと言って安心してはいけない。














(続く)



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田中角栄、小沢一郎、石原慎太郎の接点。 石原慎太郎会見で、誰も問題にしないが、石原慎太郎が「田中角栄逮捕事件」、つまり、「ロッキード事件」に言及したことは重要である。ロッキード事件は、アメリカ越しに、日中国交回復を果たした田中角栄元総理が、アメリカ側から「ロッキードスキャンダル」を仕掛けられ、アメリカ政府の政治謀略に嵌められたものである。「小沢一郎事件」もまた。




田中角栄小沢一郎石原慎太郎の接点。
石原慎太郎会見で、誰も問題にしないが、石原慎太郎が「田中角栄逮捕事件」、つまり、「ロッキード事件」に言及したことは重要である。ロッキード事件は、アメリカ越しに、日中国交回復を果たした田中角栄元総理が、アメリカ側から「ロッキードスキャンダル」を仕掛けられ、アメリカ政府の政治謀略に嵌められたものである。「小沢一郎事件」も同様である。



小池百合子の背後には、上山信一というアメリカ帰りの経営コンサルタントがいる。彼等は、国際的大企業の手先である。上山信一は、小池百合子都知事の顧問になる前は、大阪市橋下徹の顧問だった。



小泉純一郎政権時代の竹中平蔵と同じように、「構造改革」と称して、日本の財産や利権を、アメリカに売り渡すことが、彼等の役割である。そのために邪魔になるのが、愛国主義的政治家たちである。田中角栄小沢一郎、そして石原慎太郎



小池百合子事件」は、築地や豊洲の問題であることはもちろんだが、それだけにとどまるものではない。現に、豊洲市場移転に反対する小池百合子等は、すでに完成されている豊洲市場後を、半値にダンピングした上で、外資の中国系のアリババに売り渡そうとしているらしい。




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(続く)



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三浦瑠麗と岩田温(2)。 小池百合子の「怨念政治」の本質と危険性(テレ=ポリティクスとテレ=ファシズム)を分析、解明し、警告を発するのが「政治学」や「政治学者」の役目だと思うが、どうも日本の「政治学者」には、その気配が感じられない。 それどころか、多くの政治学者たちは、テレビの「政治漫談番組」の「石原慎太郎バッシング報道」を、そのまま鵜呑みにしているように感じられる。政治学という学問は、何のために存在するのか?はなはだ疑問である。 その中で、若手政治学者の三浦瑠麗と岩田温の二人が、「小池百合子批

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三浦瑠麗と岩田温(2)。
小池百合子の「怨念政治」の本質と危険性(テレ=ポリティクスとテレ=ファシズム)を分析、解明し、警告を発するのが「政治学」や「政治学者」の役目だと思うが、どうも日本の「政治学者」には、その気配が感じられない。


それどころか、多くの政治学者たちは、テレビの「政治漫談番組」の「石原慎太郎バッシング報道」を、そのまま鵜呑みにしているように感じられる。政治学という学問は、何のために存在するのか?はなはだ疑問である。


その中で、若手政治学者の三浦瑠麗と岩田温の二人が、「小池百合子批判」を展開しているのが注目さされる。昨日は、三浦瑠麗のブログを紹介したので、今日は、岩田温のブログを紹介、引用したい。

岩田温の備忘録
http://blog.livedoor.jp/leostrauss/archives/69451481.html


 豊洲の移転問題について、殆ど興味がなかったのだが、マスコミがこぞって石原慎太郎批判を展開しているので、興味をもって石原慎太郎の記者会見の全文を読んだ。

結論から言えば、石原慎太郎を悪魔化しようとしても、それは無理筋だということだ。

小池都知事は政治家として、なかなか戦略的な人物で、つねに大衆を人気を得ようとして戦略的に振る舞っている。彼女には自身の基盤となる政党の支持がないので、大衆の支持だけが頼りになるのだろう。

彼女の一貫した戦略は、大きな敵を作り出し、自分が巨悪、敵と戦う正義の政治家だと演出する戦略だ。古代より「敵」を作って内部を結束させ、支持を得る戦略が存在した。
マキャヴェリは『君主論』の中で、次のように指摘している。

「賢明な君主は、機会があれば奸策を弄してでも、わざと敵対関係をこしらえ、これを克服することで勢力の拡大をはかる」

 古代の君主たちが用いた戦略は、民主主義社会の中で、さらに力を発揮することになった。最も究極的なのはヒトラーで、彼は「ユダヤ人」の脅威を煽り立てて国民を恐怖させ、支配者となった。

小池都知事は、当初、内田茂氏を「都議会のドン」という「敵」に仕立て上げ、千代田区長選挙で代理戦争を演出し、血祭りにあげた。ここまではうまくいった。

勝利を喜ぶと同時に、彼女は勝利に焦ったはずだ。「敵」が消え去れば、巨悪と戦う政治家として演出する戦略が不可能になるからだ。

そこで「敵」となる次なる獲物が石原慎太郎だったのだろう。

だが、石原慎太郎を「敵」にしようとする方法があまりに露骨で、論理が粗雑に過ぎた。記者会見の全文を読んでみれば、石原慎太郎を「悪魔化」することが非論理の極みであることは明らかだろう。

豊洲の移転に関して石原慎太郎は言う。

「行政の組織、都庁全体が専門家含め検討し、しかも議会が了としたものを私は裁可せざるを得なかった」

恐らく、今回の問題に対する最大の答えがここにある。組織で動いてきたこの問題を石原慎太郎個人の罪として追及するのは、論理的に考えれば、無理な話なのだ。

石原の説明を「恥さらしの説明」と決めつけ、「日本男児愛国者を標榜」する石原は責任を取らないのかという挑発的な質問に対しても冷静に答えている。

「あの土地をあのコストで購入したのは、私が決めたわけではありませんよ。そのための審議会が専門家を含めて決めたことですから。私は恥とは思ってませんね。」

私もこんなことを恥だとは思わない。審議会が専門家を含めて決めたことを首長がひとつずつ拒絶していたら、行政機能は麻痺してしまうだろう。

私が最も重要だと感じたのは次の指摘だ。

「風評に負けて豊洲がこのまま放置されるっていうことは、結局科学が風評に負けたということになる。これはまさに国辱だと。日本が世界で恥をかくことになるという忠告をいただきました。」

これはまさにその通りだ。使いもしない地下水の問題を喚きたてる理屈はまさに非科学的だし、単に「風評」被害をでっち上げているだけの話だ。科学が風評に負けてはならない。

以前、教えていた福島県出身の学生が、福島ナンバーの車で旅をすると、タイヤをパンクさせられたりすることがあり、本当に嫌な思いをすると話してくれたことがある。「福島から来るな」という意味が込められているのだという。当初、考えすぎではないのかと思っていたのだが、ニュースでも福島県出身の子供が公園で虐められた話等々が報道されているのをみると、本当に「福島県から来るな」「福島県出身者のそばに行くと『被爆』する」などという全く非科学的ないじめが存在していると思わざるを得ない。無知なる風評が科学を無視していじめとなっているのだ。

科学が風評に負けてはならない。

小池都知事の誤りは石原慎太郎を「敵」としようとしたあまり、「科学」を敵にしてしまった点だ。

(続く)




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三浦瑠麗と岩田温。テレ=ファシズム(テレビの暴走)の思想と行動。私は「石原慎太郎バッシング問題」は「政治学」の重大問題だと思う。政治学者たちが無関心なのが不思議だった。というより、やはり、政治学ってのは、ものの役に立たない学問だなー、と。 ところで、若手政治学者の岩田温先生と三浦瑠麗先生が「石原慎太郎擁護論」を展開している。しかも、ともにテレビの暴走(バッシング報道)と小池百合子のプロパガンダ政治を批判して、石原慎太郎の記者会見の方がまともだと言っている。今回の「石原慎太郎バッシング騒動」で、例外的に

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三浦瑠麗と岩田温。私は「石原慎太郎バッシング問題」は「政治学」の重大問題だと思う。政治学者たちが無関心なのが不思議だった。というより、やはり、政治学ってのは、ものの役に立たない学問だなー、と。

ところで、若手政治学者の岩田温先生と三浦瑠麗先生が「石原慎太郎擁護論」を展開している。しかも、ともにテレビの暴走(バッシング報道)と小池百合子のプロパガンダ政治を批判して、石原慎太郎の記者会見の方がまともだと言っている。今回の「石原慎太郎バッシング騒動」で、例外的に評価できる文献だ。必読。


◼️三浦瑠麗の「山猫日記」
http://lullymiura.hatenadiary.jp/entry/2017/03/04/115121


◼️岩田温の「岩田温の備忘録」
http://linkis.com/blog.livedoor.jp/leo/CfvxW


▼▼▼▼▼▼▼▼以下引用▼▼▼▼▼▼▼▼
2017-03-04
石原慎太郎元都知事の会見を受けて
何が「問題」なのか?

石原元都知事の豊洲に関する会見を見ました。中身に入る前の印象としては、石原氏が大組織のトップとしてまっとうなことを言っているのに対し、記者達の「世間の空気」をカサにきた質問が、いかにも失礼で、勉強不足であるというものでした。マスコミの通り一遍の論調と、ツイッターの中の論調の多様性とのズレが目立ってきたという印象も持ちました。そもそも、本件は何が「問題」なのか整理が必要でしょう。

石原氏と記者達のすれ違いの最大の要因であり、本件の核心は、そもそも豊洲への市場移転に問題があるのかという点でしょう。石原氏は、豊洲を市場として使う上での安全性の問題は、科学によって決着がついている。その判断は、今もって権威ある専門家によって是認されている。したがって、今すぐ豊洲に移転してもなんら問題ない、というものです。豊洲移転が完璧ではないかもしれないが、耐震基準を満たさず吹きッ晒しの前近代的な施設である築地に残ることによるリスクや不衛生より「まし」であろうと。

対して、石原氏をバッシングしたがっている「世間の空気」は、豊洲への移転は危険であると思っています。仮に専門家が「安全」と言っても、「安心」はできないと。安全と安心は違うというのは、政治的な現実として真実です。本来は、安全で十分なはずなものについて、安心までを求めるのは民主主義のコストであり、文脈によっては払わざるをえないコストです。

しかし、安心をゼロリスクと定義するならば、それは追い求めてもしょうがない「青い鳥」であり、実際には存在しません。リーダーとは、どこかで一線を引いて、世間を安心に導かないといけないものです。あくまでも安心を求める安心至上主義者は残るだろうけれど、安全について疑義を生じさせる客観的な事実が出てくるまでは、それらは極論として捨て置くしかないのです。

このあたりに「問題」をめぐるすれ違いがあるのだろうけれど、もう一つ感じたのは、日本社会に時として流れるなんとも言いようのない陰湿な雰囲気です。石原氏に押し付けられようとしていた責任は、「世間を騒がせた」責任なのでしょう。何が本当の「問題」であるかを整理できずに、とにかく「責任」を認めろと。昨日の会見を見る限り、マスコミの関心は真実の追求にではなく、石原氏の「腹切り」にしかなかったように思います。

美学の問題

会場の雰囲気、記者達の質問、そしてスタジオに戻った後のコメンテーター達の発言が一様に求めていたのは、「責任」の二文字を石原氏と結びつけること。それは、報道ではなくて、魔女狩りです。瑕疵担保責任というマジックワードに焦点を当てて、それを知っていたか否かの一点に論点を絞り込む。科学的な知見を要する大組織の決断がいかに行われるかという石原氏の発言については、聞いていないのか理解できないのか。

会見で争われたのが、美学の問題であったということはあります。石原氏は、スター作家の出身で、国民的な英雄のお兄さん。無頼派デカダンな態度に、世間の政治家とは異なる美学が感じられて支持されてきた人です。石原氏の外国人差別的で、女性蔑視の言動について「あの世代の保守的な男性だから」と言って免責する気にはさらさらなれないけれど、氏のビジョンと魅力を多くの人が支持してきたということでしょう。

美学の石原さんであるからこそ、日本的な模範回答は、「最終的な裁可は私が行った。当然全責任は私にある」と言って頭を下げること。マスコミの目的は、その絵姿をカメラに納めることであり、英雄が頭を下げたと囃したかったのでしょう。繰り返しますが、それは真相解明とは何の関係もない腹切りの美学でしかありません。

石原氏の弁明で感じたのは「世間の空気」が作り出した、安っぽい善悪二元論の茶番に乗っかる気はないよということです。むしろ、最後まで反抗してやるぞと。人生を通じて反抗期であった元作家としての、それはそれとして、別の矜持であり、美学を感じた方も多かったろうと思います。

手続きの問題

美学の問題は、それこそ「感性」の問題でしょうからこれ以上深入りはしません。現状での豊洲移転に問題がないとすれば、「問題」は手続きに帰着せざるを得ません。昨日までに提示された事実に基づけば、石原氏が知事に就任した時点での前提条件は下記になります。

築地の防災リスクと不衛生に基づく近代化は長年の懸案であったこと
現地での建て替え案が検討されたものの現実的でないと判断されたこと
豊洲などの海岸近くの移転案以外は現実的に検討された形跡がないこと
豊洲の地権者であった東京ガスは汚染の問題があることから売却に消極的だったこと
その上で、知事に就任した石原氏の判断は、市場関係者や議会の議論は堂々巡りになってしまっており、自らが方向性を示さない限り問題が解決しないということ。その上で、最終判断に至る経緯として、下記の手順を踏んでいます。それは、豊洲案は、完璧ではないかもしれないが、現状の築地での現状維持よりはましであるという、現状でも成立する問題意識に根差しています。

土壌汚染の問題について専門家の意見とともに、都の関係機関に検討させて「解決可能」という結論を得ていること
土地購入の手続き及び価格が適正であるかについて都の関係機関に検討させて「妥当」との結論を得ていること
以上の条件が満たされたことで、裁可したというわけです。焦点となっている瑕疵担保責任の免除について「知らなかった」、「報告を受けていない」ということについて、石原氏を責めることはありだと思います。これほど政治問題化していた案件について、知らなかったでは確かに恰好は悪い。しかし、恰好が悪いということと、なんらかの「不正」があったと前提することは違います。ましてや、そこで生じた「コスト」について、現在出揃っている証拠でもって石原氏個人に請求するというのは、暴論でしかないでしょう。

兆円単位の予算を預かる知事です。部下には、明確な目的(豊洲の土地購入)を与え、そのための手段(瑕疵担保責任の免除)について細かく介入しないというスタイルはあり得ます。大組織で仕事をしたことがあれば、想像がつくのではないでしょうか。

仮に、瑕疵担保責任の免除について石原氏が知事として知っていたとしても結論は同じだったと思います。民間企業である東京ガスの立場からすれば、法令上の安全対策をする義務はわかるが、「世間の空気」であるところの安心対策までを、青天井で引き受ける契約を結べるわけがないからです。豊洲以外に現実的な移転先の選択肢がなかったならば、その土地を確保する以外にはないわけだから、土地を入手して物事を前に進める上での必要な妥協だったということです。

政治の問題

本件も、最後は当然に政治の問題となります。今もって、豊洲問題が「におう」というのはわからないでもないからです。石原氏自身も、自分が話すと「困る人がいる」という趣旨の発言をしています。

豊洲の土壌汚染対策が高騰した経緯は理解したいところです。安全が達成された後に「安心」の旗を振って不安を煽ったのは誰か。豊洲の建物の工事が高騰した経緯は何か。築地の跡地利用がどのようになされようとしているのか、等々。そのあたりにこそ、都政を浄化する論点があるように思います。

マスコミは、小池知事と石原家の因縁の対決構図を作ろうとしています。週刊誌的な関心としてそこに面白さがあるのはそうでしょう。都知事選中の慎太郎氏の女性蔑視の発言は醜かったし、都連会長の伸晃氏が桜井パパから増田氏まで官僚上がりの実務家っぽい人を次から次へと担ごうとした経緯は滑稽でした。政治には復讐という人間的な要素があるのは否定できませんから、それはそれでやればいい。

御年84歳、足腰は衰えていても頭脳はしっかりしていた。かつてほどの攻撃力は発揮されなかったけれど、腹切りを求める「世間の空気」を十分に理解した上で、会見に臨んだ石原氏は、私にはまっとうに見えました。

その、石原氏がもっとも強調したのは、小池知事の不作為の責任です。使う見込みのない地下水の汚染レベルについて喧伝するのは的外れではないかと。現代の政治が迫られる科学的な決断について、どこまで「安心」の論理を引っ張るのか。日々、積み上がっていく判断延期のコストにどのように落とし前をつけるのか。

築地に関する客観的な事実がきちんと出てくれば、世論における豊洲移転派と築地残留派は拮抗するでしょう。都議選までは、自陣営が割れるような論点を作り出したくないということかもしれないけれど、リーダーの資質というのは困難な局面においてこそ発揮されます。晴れた日の友も、晴れた日のリーダーも役に立たないものです。

政治的嗅覚に優れた小池知事のこと、「世間の空気」の潮目の変化を嗅ぎ取っているのではないでしょうか。

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三浦 瑠麗 (id:LMIURA) 2日前
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