文芸評論家=山崎行太郎のブログ『毒蛇山荘日記』

文芸評論家。哲学者。慶應義塾大学大学院(哲学)修了。東工大、埼玉大学教員を経て現職。著書=『小林秀雄とベルグソン』『小説三島由紀夫事件』『保守論壇亡国論』『ネット右翼亡国論 』『曽野綾子大批判 』『エセ保守が日本を滅ぼす 』『最高裁の罠 』など。『マルクスとエンゲルス』を「月刊日本」に連載中。近刊予定に『小説・南洲伝』『 小林秀雄とマルクス』『毒蛇山荘日記(1 ) 』など。

2019-05-20から1日間の記事一覧

岩田温『偽善者の見破り方 』を読む。 岩田温氏の新著『偽善者の見破り方 』を読んだ。岩田氏は、彼が、まだ早稲田大学政治経済学部の学生だった頃からの知り合いなので、どうしても点数が甘くなりそうになるが、そういうことを差し引いたとしても、なかなか鋭い、情勢論的な政治評論集になっている。岩田氏は、一応、「 保守派」の政治学者ということになっているが、いわゆる、集団でしか物の言えない最近の「保守派文化人 」( 私は、『 保守論壇亡国論』や『ネット右翼亡国論』『 エセ保守が日本を滅ぼす』等で批判した? )とは、

・・・・・・・・・岩田温『偽善者の見破り方 』を読む。岩田温氏の新著『偽善者の見破り方 』を読んだ。岩田氏は、彼が、まだ早稲田大学政治経済学部の学生だった頃からの知り合いなので、どうしても点数が甘くなりそうになるが、そういうことを差し引いた…

『南洲伝』覚書(16)ー西郷南洲と重野安繹。 これは、西郷が 、沖永良部島から奄美大島の「得藤長( とく・とうちょう)」に送った手紙だが、次のように書いている。 《 昨冬はお手紙いただき、遠方へお心がけ下さり、かたじけなくお礼申し上げます。私は異議なく消光(日を送る )いたし、この島でも詰役人がしごく丁寧で仕合わせの至りです。囲い入りになっておりますので脇から見れば、よほど窮屈 に見えるようですが、拙者にはかえってうよろしく、俗事に紛れることもなく、余念なく学問一辺にて、今通りに行けば、学者のもな

『南洲伝』覚書(16)ー西郷南洲と重野安繹。これは、西郷が 、沖永良部島から奄美大島の「得藤長( とく・とうちょう)」に送った手紙だが、次のように書いている。 《 昨冬はお手紙いただき、遠方へお心がけ下さり、かたじけなくお礼申し上げます。私は異議な…

『南洲伝』覚書(15)ー西郷南洲と重野安繹。 西郷は、「 人徳」「行動力」「 決断力 」「担力 」・・・などが高く評価されるのに反比例するかのように、「学 」「 学問 」「 思想」という側面が、あまり評価されない。極端になると、これが、西郷批判や西郷否定論にしばしば使われる。西郷擁護論である『丁丑公論 』で、福沢諭吉が、わざわざ、「西郷の弱点は、『 学問』 がなかったことだ」と言ったように、西郷を絶賛するにせよ、誹謗中傷するにせよ、これが定番になっている気配がする。しかし、私は 、そうは考えない。

・・・・・・・ 『南洲伝』覚書(15)ー西郷南洲と重野安繹。西郷は、「 人徳」「行動力」「 決断力 」「担力 」・・・などが高く評価されるのに反比例するかのように、「学 」「 学問 」「 思想」という側面が、あまり評価されない。極端になると、これが、西…