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山崎行太郎ブログ『毒蛇山荘日記』

哲学者、文芸評論家。慶應義塾大学大学院(哲学)修了。元・東工大講師、元・埼玉大学講師。著書=『小林秀雄とベルグソン』『小説三島由紀夫事件』『それでも私は小沢一郎を断固支持する』『保守論壇亡国論』など。『マルクスとエンゲルス』を「月刊日本」に連載中。近刊予定に『ネット右翼亡国論』『佐藤優対談集』『柄谷行人とヘーゲルとマルクス』など。緊急連絡(レポート)は、メールフォームからお願いします。➡︎https://ws.formzu.net/fgen/S49964599

廣松渉と桜井誠と麻生太郎。あるいは、麻生太郎と麻生炭鉱と朝鮮人労働者・・・。「麻生家」の原点は北九州の飯塚市である。


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麻生太郎と麻生炭鉱と朝鮮人労働者・・・。桜井誠廣松渉の原点を探っているうちに、麻生太郎という政治家と麻生太郎の原点である麻生炭鉱の歴史にぶつかる。前から、うすうす知ってはいたが、詳しくは知らなかった。麻生太郎や「麻生家」の原点は北九州の飯塚市である。飯塚市は炭鉱の町である。麻生太郎や麻生一族を探っていくと、麻生炭鉱と朝鮮人労働者という問題にぶつかる。

1882、飯塚の麻生太吉が採炭に乗り出す。これが麻生炭鉱の始まりで、当時、麻生太吉は村の庄屋で、議員、村長などを兼ねていた。麻生太郎の祖祖父にあたる。炭鉱業で大成功し、九州の炭鉱王と言われるほどになる。

その後、息子の太郎、孫の太賀吉へと炭鉱の経営は受け継がれていく。麻生太賀吉は、ロンドンに留学中、白洲次郎の紹介で知り合った吉田茂の三女、和子と結婚。やがて麻生太郎が生まれる。麻生太郎が、第92代総理大臣となる「麻生太郎」である。麻生炭鉱は、麻生商店、麻生鉱業麻生セメント・・・と次々と事業を拡大し、石炭産業が斜陽化する時代にも、成長を続ける。

しかし、麻生炭鉱と麻生家には、ここまで書いたものとは異なる裏の歴史がある。暗い、闇の歴史である。麻生炭鉱には、多くの朝鮮人の炭鉱労働者がいた。麻生炭鉱では、朝鮮人炭鉱夫を安い賃金と納屋制度という過酷な環境で酷使し、その結果、朝鮮人炭鉱夫たちが立ちあがり、「朝鮮人労働争議」を引き起こした、という暗い歴史である。もちろん、朝鮮人炭鉱夫がいたのは、麻生炭鉱だけではなかったが、「麻生争議」が象徴するように、麻生炭鉱は特別であった。



麻生太郎自身は、東京生まれ、東京育ちだろうが、政治家・麻生太郎が麻生一族の「暗い歴史」を背負っていることは間違いない。しかし、麻生太郎には、その自覚がない。数々の失言や暴言が示しているように、それが、麻生太郎という政治家を、「ネット右翼政治家」たらしめているように見える。



ところで、飯塚市といえば、演劇界の鬼才「つかこうへい」の出身地でもあり、「つかこうへい」が、在日二世か三世であることは、「つかこうへい」自身が、「カミングアウト」したこともあり、よく知られている。実は、「つかこうへい」は、私の大学(慶應大)の、一年後輩にあたる。共通の友人もおり、一度、会ったこともある。



ヘイトスピーチでお馴染みの桜井誠は、北九州の中間市が出身地である。飯塚市と同じく、昔は、炭鉱の町だった。安田浩一は『ネットと愛国』で、桜井誠の出身地(中間市八幡市など)に突撃取材しているようだが、私の見るところ、表面的な取材に終わっている。桜井誠が、何故、在日問題にこだわり、在日特権を厳しく告発し続けるのかが、出身地に関係していることへの深い分析がない。


安田浩一は、桜井誠が告発する「在日特権」は存在しない、「在日特権は幻」と安直に結論ずけているが、私は、そうは思わない。戦後生まれである桜井誠が、戦争責任問題との絡みもあって、「朝鮮人・韓国人問題」や「在日問題」がタブーになり、その結果、戦後日本の政府や各地の市町村が推し進めた「朝鮮人優遇策」や「朝鮮人救済策」を、「在日特権」とみなしたとしても不思議ではない。


『郵便屋さん、ちょっと』や『熱海殺人事件』などに象徴される「つかこうへい」の演劇は、「差別される側」の演劇ではない。おそらく、飯塚市で生まれ、育った「在日二世」としての「つかこうへい」は、「在日差別」をよく知っていただろうと思われるが、それ故に、逆に、あからさまに「差別される側」からの演劇を目指さなかったと思われる。正義の味方的な演劇は演劇にならないと、「つかこうへい」は考えたはずだ。劇作家「つかこうへい」の衝撃的デビューの根拠は、「差別する側」の演劇だったところにある。私は、桜井誠と「つかこうへい」は、立場は逆でありながら、その目指す方向は、類似していたと思う。

(続く)




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