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山崎行太郎ブログ『毒蛇山荘日記』

哲学者、文芸評論家。慶應義塾大学大学院(哲学)修了。元・東工大講師、元・埼玉大学講師。著書=『小林秀雄とベルグソン』『小説三島由紀夫事件』『それでも私は小沢一郎を断固支持する』『保守論壇亡国論』など。『マルクスとエンゲルス』を「月刊日本」に連載中。近刊予定に『ネット右翼亡国論』『佐藤優対談集』『柄谷行人とヘーゲルとマルクス』など。緊急連絡(レポート)は、メールフォームからお願いします。➡︎https://ws.formzu.net/fgen/S49964599

【存在論的原体験の現象学ー佐藤優の『獄中記』を読む】 佐藤優の処女作であり代表作は『獄中記』だと言ってよい。『国家の罠』の方が有名だろうが、少なくとも私は、佐藤優の処女作は『獄中記』であり、代表作も『獄中記』だと思う 。ここに、佐藤優の存在論的原体験が描かれているからである。…<<下に続く。ここをクリック。>>……

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【存在論的原体験の現象学佐藤優の『獄中記』を読む】

佐藤優の処女作であり代表作は『獄中記』だと言ってよい。『国家の罠』の方が有名だろうが、少なくとも私は、佐藤優の処女作は『獄中記』であり、代表作も『獄中記』だと思う 。ここに、佐藤優の存在論的原体験が描かれているからである。

佐藤優佐藤優たらしめたのは、幸か不幸か分からないが、現役の外交官だった佐藤優が、「業務妨害罪」で、突然逮捕され、約500日もの間、留置されたことであろう。おそらく、佐藤優は、この「逮捕留置事件」がなければ、「物書き」(作家、思想家)として、われわれの前に登場することはなかっただろう。

いいかえれば、佐藤優は自分の意思で「物書き」になったのではない。北方領土返還交渉に政治生命をかけていた政治家・鈴木宗男とともに、「政治謀略戦」に巻き込まれて逮捕されるという「逮捕留置事件」によって、不本意ながら「物書き」にさせられたのである。自由意志ではなく、不可抗力で「物書き」にさせられるというところに、存在論的原体験があるように思われる。大学教授も新聞記者も、あるいは作家やジャーナリストも、佐藤優と違う。

小林秀雄は、こう言っている。

<<方向を転換させよう。人は様々な可能性を抱いてこの世に生まれて来る。彼は科学者にもなれたりう。軍人にもなれたろう。小説家にもなれたろう。然し彼は彼以外のものにはなれなかった。これは驚くべき事実である。この事実を換言すれば、人は様々な真実を発見する事は出来るが、発見した真実をすべて所有する事は出来ない。或る人の大脳皮質には種々の真実が観念として棲息するであろうが、彼の全身を血球と共に循る真実は唯一つあるのみであるということである。>>(小林秀雄『様々なる意匠』)

「人は様々な真実を発見する事は出来る」というのは、知識人や文化人が、世論や流行に流されて、その時々に好都合な、様々な思想を主張するのに似ている。知識人や文化人が信用できないのは、転向や変節を繰り返しているにもかかわらず、それを恥じない、その無節操な「生き方」にある。知識人や文化人には、その人固有の存在論的原体験がないからである。

死ぬか生きるかの瀬戸際に立たされた時、その思想が、ホンモノかニセモノかが分かる。佐藤優の場合、それは、「逮捕留置事件」だったと思われる。「逮捕留置事件」に巻き込まれた佐藤優は、抵抗も反省も、そして転向や裏切りもしなかった。その「生き方」は、釈放後も一貫している。

『獄中記』に、佐藤優は、こう書いている。

<<よく獄中体験は人の思想に影響を与えるといいますが、私の場合は、ほとんど(というよりも全く)影響を受けていません。^_^いろいろな書物を読んだ印象では、獄中体験により、思想(というよりも思索のパターン)は二極分解化するようです。 その一。ひどく内省的になり、これまでの自分を否定し、多くの場合宗教に帰依する(ドストエフスキー亀井勝一郎など) その二。意固地になり、自己を絶対化する(戦前の共産党の非転向者、現在の過激派、永山則夫等) 私はそのどちらにもなりませんでした。仮に私にかけらている嫌疑が死刑相当の事件ならば、実存的傾向がもう少し強まるでしょうが、たとえ実刑になっても「いつかは外に出られる」と思っているからでしょう。>>(『獄中記』)

私が、原体験ではなく、存在論的原体験というのは、佐藤優のような原体験のことを言いているのである。

(続く)

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