哲学者=山崎行太郎のBlog『毒蛇山荘日記』

哲学者、文芸評論家。慶應義塾大学大学院(哲学)修了。元・東工大講師、元・埼玉大学講師。著書=『小林秀雄とベルグソン』『小説三島由紀夫事件』『それでも私は小沢一郎を断固支持する』『保守論壇亡国論』『ネット右翼亡国論』など。『マルクスとエンゲルス』を「月刊日本」に連載中。近刊予定に『佐藤優対談集』『柄谷行人とヘーゲルとマルクス』など。緊急連絡(レポート)は、メールフォームからお願いします。➡︎https://ws.formzu.net/fgen/S49964599

《琉球処分と日琉同祖論ー伊波普猷論》 「沖縄学の父=伊波普猷(いは・ふゆう)」沖縄米軍基地の辺野古移設問題の原点は、明治初期の琉球処分(1879)にある。琉球処分は、近代国家形成過程にあった日本による琉球王国の植民地化である。それを隠蔽するために、近代言語学、人類学、民族学・・などのの学問を総動員して、考え出されたのが日琉同祖論であった。日琉同祖論とは、日本は(ヤマト)と琉球王国は、文化的にも、国家論的にも、もともと同じであったという学説である。日琉同祖論と同時に「日鮮同祖論」も主張されたが、そちら

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◼️琉球処分と日琉同祖論ー伊波普猷論◼️

「沖縄学の父=伊波普猷(いは・ふゆう)」沖縄米軍基地の辺野古移設問題の原点は、明治初期の琉球処分(1879)にある。琉球処分は、近代国家形成過程にあった日本による琉球王国の植民地化である。それを隠蔽するために、近代言語学、人類学、民族学・・などのの学問を総動員して、考え出されたのが日琉同祖論であった。日琉同祖論とは、日本は(ヤマト)と琉球王国は、文化的にも、国家論的にも、もともと同じであったという学説である。日琉同祖論と同時に「日鮮同祖論」も主張されたが、そちらも、日本と朝鮮が、歴史を遡れば、文化的にも国家論的にも同一であったという学説である。日鮮同祖論が朝鮮併合(1910、明治43)のために考え出された理論だったように、日琉同祖論も、琉球併合の正当化のための理論だった、と言って間違いない。日本の敗戦とともに朝鮮半島は独立したが、琉球=沖縄は、独立できないままに米軍の統治下に置かれることになる。戦勝国=米国が、アジア支配の戦略的拠点としての琉球=沖縄に固執したからである。さて、日琉同祖論の中心人物が沖縄出身の言語学者=伊波普猷(いは・ふゆう)であった。伊波は、今では、「沖縄学の父」と言われているが実は、伊波の沖縄学とは、琉球王国を解体し、琉球王国を日本に併合する「琉球植民地化」の正当化を目指す御用学問であったことは否定できない 。伊波は驚くべきことに、沖縄処分を奴隷解放と言っている。薩摩藩による琉球侵攻と琉球支配が「奴隷的支配」だったと言いたかったのだろうか。伊波は沖縄県出身で初めて東京帝国大学に進学、金田一京助らと共に言語学を専攻する。金田一はアイヌの言語文化を、伊波は沖縄の言語文化を専攻。
この時代の言語学は、極めて 国家の植民地主義的なもの政策と密接に繋がった政治的な学問だった。伊波は、いつの間にか、近代国家・日本帝国の植民地主義政策の先兵を担う役割を果たしていたのである。ところで「沖縄独立論」(「琉球独立論」)は琉球処分大日本帝国による不当な植民地化であったと考えるならば、当然起こるべくして起きた議論だろう。私は必ずしも沖縄独立論に賛同するわけではないがその心情が理解できないわけではない。少なくとも沖縄には独立の可能性があるということは知っておくべきだろう。