山崎行太郎(哲学者、文芸評論家)-Blog……『毒蛇山荘日記』

山崎行太郎(やまざき.こうたろう)。哲学者、文芸評論家。慶應義塾大学大学院(哲学)修了。東工大、埼玉大学を経て現職。「西南塾=政治哲学研究会」主宰。著書=『小林秀雄とベルグソン』『小説三島由紀夫事件』『 江藤淳と小沢一郎』『保守論壇亡国論』『 曽野綾子大批判』『 最高裁の罠』『ネット右翼亡国論』『 エセ保守が日本を滅ぼす』など。『マルクスとエンゲルス』を「月刊日本」に連載中。近刊予定に『適菜収対談集ーエセ保守が日本を滅ぼす』『柄谷行人とヘーゲルとマルクス』など。

『南洲伝 』のためのメモー圭室諦成の岩波新書『 西郷隆盛』を読みながら

『 南洲伝』のためのメモ。
西郷隆盛批判の定番とも言うべき論文がある。それは西郷を、封建主義的な復古主義者として位置づけ、西南戦争を不平氏族の反乱とするものである。こういう西郷論は、司馬遼太郎にまで、続いている。圭室諦成(たまむろ・たいじょう)の『 西郷隆盛』( 岩波新書、 )がいそれである。圭室諦成は「はじめに」に書いている。
《西郷は、・・・遅れた郷中教育によって排他的な郷党意識と、独善的な政治理念を骨のずいまで叩き込まれた。・・・このような反近代性のゆえに、かれは薩摩武士団の頭領と仰がれ、その野望の担い手として生涯をささげつくした。》

《「人間にたいする深い愛情と、世界の推移に関する正しい洞察力を欠いた政治家は、それがいわゆる大物であり実力者であればあるだけ、より多く庶民の生活を不幸におとしいれる。ところで、困ったことに日本の政治家には、世界史的視野をもたぬボス的人物があまりにも多い。それでも、一流といわれるボス政治家の場合、ある期間だけ、歴史の前進に偉大な貢献をしたものがある。じつは、本書の主人公西郷隆盛がその典型的な人物である。
 ところで、薩摩藩の担い手であるとともに、日本の担い手であった明治維新にいたる4年間は西郷伝においてもっとも精彩にとんだ部分である。それはなぜか、当時としては珍しく世界的視野をもった助言者勝海舟の示した時局収拾の線に沿って行動したからである。 そしてそれとは対蹠的に維新後の征韓論争・西南戦争などにおける彼の言動は、すべて反動である。何故か。維新において最高殊勲者と評価され、すっかり有頂天になり、すぐれた思想家どころか、友人たちさえ身辺から遠ざけ、視野のせまい反動的子分たちにとりかこまれ、彼らの進言のままに行動したからである。日本の良識は当時、すでに“慶応の功臣にして明治の逆臣。”ときめつけている。しかし、西郷がその生涯を惜しみなく郷党のためにささげたことは、意識のおくれた庶民の絶賛するところとなった。以下略。」》

「意識のおくれた庶民」の子孫の1人である私は、この圭室諦成(たまむろ.たいじょう )という人物を知らない。東大国史学科出身の歴史学者であるらしい。
典型的な左翼史観、共産党史観である。あまりにも図式的で、ステレオタイプ。歴史学の専門家が書いたとはおもえないほど、幼稚と言っていいが、こういう西郷論が、学界の主流派だったという事実を知っておくことは大事だ。我々の西郷隆盛像にも、司馬遼太郎通俗的大衆娯楽小説などを通じて、無意識のうちに浸透している。





(続く)

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