文芸評論家=山崎行太郎のブログ『毒蛇山荘日記』

文芸評論家。哲学者。慶應義塾大学大学院(哲学)修了。東工大、埼玉大学教員を経て現職。著書=『小林秀雄とベルグソン』『小説三島由紀夫事件』『保守論壇亡国論』『ネット右翼亡国論 』『曽野綾子大批判 』『エセ保守が日本を滅ぼす 』『最高裁の罠 』など。『マルクスとエンゲルス』を「月刊日本」に連載中。近刊予定に『小説・南洲伝』『 小林秀雄とマルクス』『毒蛇山荘日記(1 ) 』など。

【歴史学者亡国論■呉座勇一への公開状(5)】 実は、私は、井沢元彦も百田尚樹もまったく読んでいない。だから、私には論じる資格はない。そもそも興味がない。特に、今回の論争の目玉になっている井沢元彦の『逆説の日本史』を読んでいない。

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歴史学者亡国論■呉座勇一への公開状(5)】

実は、私は、井沢元彦百田尚樹もまったく読んでいない。だから、私には論じる資格はない。そもそも興味がない。特に、今回の論争の目玉になっている井沢元彦の『逆説の日本史』を読んでいない。これから、読んでみたいと思っているが、これまでは、まったく私の視野には入ってこなかった。今は、興味が湧いて来た。一応、読まなければならなと思う。ただし
当面、 私が関心を持つのは、井沢元彦百田尚樹ではなく、井沢元彦百田尚樹を批判、罵倒する自称=歴史学者・呉座勇一の言論の方である。呉座勇一は井沢元彦百田尚樹を読んでいるらしい。そこで、私は、特に、呉座勇一の百田尚樹『 日本国紀』に対する批判の文章に興味を持った。その批判が間違っていると言いたいわけではない。その批判。罵倒のタイミングに何か「 不純なもの」を感じたからだ。そこに、私の神経を逆撫でするような「 なにものか」があったからだ。それは何か。私の推測では、呉座勇一の大言壮語に近い物の言い方の背景には、『 新潮45』事件がある。『 新潮45』を廃刊に追い込んだ「 LGBT騒動 」である。言い換えれば、左翼市民運動グループによる「 保守 批判」である。左翼市民運動グループは、この「 LGBT騒動 」で、一気に息を吹き返した。そして、その後、安直な「 保守刈り」「 保守バッシング 」とでも呼ぶべきものが開始されたように見える。たとえば「 ヘイトスピーチ批判 」「 ネット右翼批判 」・・・。呉座勇一の傲岸不遜な言動を見ていると、呉座勇一の言動も、その流れの中にあることが分かる。少なくとも、私は、そう理解する。話を 、呉座勇一の文章に戻す。呉座勇一は、アマチュア歴史研究家たちの歴史研究を、「 陰謀論 」だと言っている。「 陰謀論 」という言葉で、批判、抹殺したつもりらしい。それに対して、歴史学者の歴史研究は陰謀論ではない、というわけだろう。たとえば呉座勇一は、こう言っている。
▼▼▼以下引用▼▼ ▼
そもそも井沢氏(ついでに言うと八幡氏もだが)がおかしな陰謀論を唱えなければ、私がわざわざそれを批判する必要もなかったわけで、在野のトンデモ歴史研究家によって、教育普及活動を行っている歴史学者は足を引っ張られているわけである。妨害している当の本人が歴史学者に「もっと教育普及活動に力を入れろ。百田・井沢の説をきちんと具体的に批判しろ」と言うのは、泥棒が「盗難事件が多いのは警察がだらしないからだ。もっとちゃんと仕事をしろ」と文句をつけるようなものである。( 呉座勇一)
▲▲▲引用終了▲▲▲

「 そもそも井沢氏(ついでに言うと八幡氏もだが)がおかしな陰謀論を唱えなければ、私がわざわざそれを批判する必要もなかったわけで・・・」
ここのところを、普通に読むと、井沢元彦や八幡和郎は「 陰謀論」の人であり、彼等の唱える説は、「 陰謀論 」だということになる。つまり、歴史学界に属していない民間人歴史研究者の唱える「 新説」は、すべて「 陰謀論 」だから信用してはいけないというわけだろう。しかも、「 在野のトンデモ歴史研究家」というような言葉が続いている。「在野の歴史研究家 」は「 トンデモ歴史研究家 」ということにある。呉座勇一よ、どこまで「 傲岸不遜」になれば気が済むのか。そういうお前こそ「 学者崩れのトンデモ歴史研究家」だろうと云いたくなるが、そうなれば、水掛け論だ。いずれにしろ、面白い、奇怪な「 歴史学者」が出てきたものだ。「 陰謀論」という批判に、批判された八幡和郎は、こう反論している。

▼▼▼以下引用▼▼ ▼-
脱線だが、陰謀論についていえば、呉座氏の上記著書をみると、呉座氏が批判してやまない陰謀論に基づくトンデモ学説のかなりは、「在野の研究者」でも「門外漢の作家」でもなく、呉座氏より権威や実績がある立派な学者が言い出したり普及させたことが分かるので、学者が陰謀論に傾かないなんていう印象を与えて欲しくない。( 八幡和郎 )
▲▲▲引用終了▲▲▲

皮肉でいうのだが、「学者、嘘つかない 」と映画のセリフでも繰り返したくなるが 、陰謀論を説いたのが、八幡和郎の言うように 歴史学界の重鎮だったとすれば、呉座勇一は、なんというだろうか。「 歴史学者陰謀論陰謀論ではない。 」と言うかもしれない。