文芸評論家=山崎行太郎のブログ『毒蛇山荘日記』

文芸評論家。哲学者。慶應義塾大学大学院(哲学)修了。東工大、埼玉大学教員を経て現職。著書=『小林秀雄とベルグソン』『小説三島由紀夫事件』『保守論壇亡国論』『ネット右翼亡国論 』『曽野綾子大批判 』『エセ保守が日本を滅ぼす 』『最高裁の罠 』など。『マルクスとエンゲルス』を「月刊日本」に連載中。近刊予定に『小説・南洲伝』『 小林秀雄とマルクス』『毒蛇山荘日記(1 ) 』など。

夜の果てへの旅ーー清水正小論(1)。 昨年(2018)、清水正・日大芸術学部教授の「ドストエフスキー研究50年」を祝う会が 、教え子や弟子たちによって、盛大に行われた。私も、友人の一人として、末席に参加させてもらったが、なかなか感動的な 、いい祝賀会だった。 大学や大学業界には、「退官記念講義」というものもあるらしいが、私は、そういう場所に参加したことがないので 、「退官記念講義」なるものが、どういうものか、よくわからないが、多分、定年を迎えた「老教授」の自己満足と、弟子たちのゴマスリとお追従に

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夜の果てへの旅ーー清水正小論(1)。

昨年(2018)、清水正日大芸術学部教授の「ドストエフスキー研究50年」を祝う会が 、教え子や弟子たちによって、盛大に行われた。私も、友人の一人として、末席に参加させてもらったが、なかなか感動的な 、いい祝賀会だった。

大学や大学業界には、「退官記念講義」というものもあるらしいが、私は、そういう場所に参加したことがないので 、「退官記念講義」なるものが、どういうものか、よくわからないが、多分、定年を迎えた「老教授」の自己満足と、弟子たちのゴマスリとお追従に満ち満ちた醜悪なイベントだろうと想像する。時々、文芸誌などに、〇〇教授の「最終講義」とかいうタイトルで掲載されることもあるが、私は、「くだらない 」という呟きと共に、ページを閉じることにしている。その「老教授」の「最終講義」など、聞きたくもないし、読みたくもないからだ。
さて、清水教授の「ドストエフスキー研究50年」祝賀会では、清水正の「最終講義」(?)が中心であった。しかし、並の「最終講義」とは、違った。清水正は、まだ現役の「ドストエフスキー研究者」であり、今後も、「ドストエフスキー論」を書き続けると言う。つまり、清水正の「最終講義」は、ドストエフスキー研究の途中経過の報告であった。

昨年は、『 清水正ドストエフスキー論全集 全10巻』が完結した年だった。清水教授によると、さらに『続・ドストエフスキー論全集 全10巻 』を企画しているらしい。清水正は、20歳の時から、現在(70歳)まで、50年、ドストエフスキーを読み続け、論じ続け、書き続けて来た。ドストエフスキーに取り組んで来たというより、 ドストエフスキーに取り憑かれて来たと言っていい。そして、清水正の「ドストエフスキー論」に、終わりはなさそうである。
(続く)