文芸評論家=山崎行太郎のブログ『毒蛇山荘日記』

文芸評論家。哲学者。慶應義塾大学大学院(哲学)修了。東工大、埼玉大学教員を経て現職。著書=『小林秀雄とベルグソン』『小説三島由紀夫事件』『保守論壇亡国論』『ネット右翼亡国論 』『曽野綾子大批判 』『エセ保守が日本を滅ぼす 』『最高裁の罠 』など。『マルクスとエンゲルス』を「月刊日本」に連載中。近刊予定に『小説・南洲伝』『 小林秀雄とマルクス』『毒蛇山荘日記(1 ) 』など。

『 あいちトリエンナーレ 』事件と拙著『ネット右翼亡国論 』。

『 あいちトリエンナーレ 』事件と拙著『ネット右翼亡国論 』。

『 あいちトリエンナーレ 』企画展「表現の不自由展・その後」が、昭和天皇の写真を焼いたり、踏みにじったりする、かなり際どい作品を展示したということで、一大騒動を巻き起こしている。しかし、展覧会を主催した芸術監督の津田大介や、愛知県庁、文化庁・・・などは事態の重大さや深刻さを、よく理解していないように見える。多くの批判や抗議にも関わらず、一度、中断していたとはいえ、批判や抗議に屈するな、ということで再開したらしい。右翼・保守サイドからの批判や抗議を甘く見て、「我が陣に理あり」とばかりに、再開という結論に達したらしい。再開するぐらいなら、そもそも、批判や抗議で、中断する必要もなかったということではないか。倉橋耕平という若手の社会学者が、「中央公論」11月号に、『 左派メディアは、誰に、何を、どう伝えるべきか』という論文を発表している。なかなか面白い分析である。左派メディアによる左派メディア批判。要するに、、左派メディアと左派文化人が無力化、弱体化、軽薄化していることを憂えているのである。左派文化人は、実質的に、「ネット右翼」に思想的にも、政治情勢的にも負けているということである。
私は、『 ネット右翼亡国論』(春吉書房)で、ネット右翼を取り上げ、それを批判すると同時に 、ネット右翼(桜井誠)を批判・罵倒している「ネット左翼」(安田浩一『 ネットと愛国』)の軽薄で貧弱なポリコレ的論理を批判し、返す刀で 、
ネット右翼存在論的言説を、擁護し、高く評価している。しかし、本や論文をタイトルしか読まない最近の読者たちの多くは、拙著『ネット右翼亡国論 』を、ただ単に、ネット右翼を批判・罵倒しただけの本だと思ったらしい。どーでもいいことだが・・・。
要するに、私は、『ネット右翼亡国論 』で、「存在論的観点から」、ネット右翼(桜井誠)を擁護し、評価している。言い換えれば、最近の左翼論壇や左翼ジャーナリズムは、ポリコレ(政治的正義)とコンプラ(法律遵守)で洗脳され、思想的に動脈硬化を起こし、思考停止に陥っている。左派メディアや左派文化人が、いわゆる近代的イデオロギーに過ぎないポリコレやコンプラ的な言説空間に閉じこもっている限り、保守や右翼、あるいはネット右翼的な言説に、圧倒され、負けるのはとうぜんなのである。それは、デカルト、カント、ヘーゲル的な言説が、近代以後的なマルクス、フロイド、ニーチェ的な言説に圧倒され、負けるのと同じだろう。『 あいちトリエンナーレ 』企画展「表現の不自由展・その後」に象徴される左派メディアの言説が、近代批判と近代の超克を射程に入れている右派メディアに存在論的言説に押しまくられ、思想的に敗北を余儀なくされるのは、当然というわけである。「言論の自由」や「全ての差別に反対する」「ヘイトスピーチは止めろ」・・・と言っている限り、左派メディアは敗北し続けるだろう。

(続く)
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